Q卜部

ポケモンカード旧裏 研究と備忘録

【カード評価】1エネ20点持ちたねポケモン

ふと弱点ありHP40たねポケモンの危険度を知りたくなった延長で興が乗り、
相対的カード評価なんてやってみました。
ポケモンカードの持つ各要素から指標値を出し、殿堂指定のカードは平均を上回るのか、
埋もれている性能の高いポケモンはいるかなどの探求です。
今回は1エネ20点ワザ持ちポケモンに絞って評価してみます。


1.はじめに

1エネで20点を出せるたねポケモン
ワンキルからメインのお伴や弱点補完など、軽量に20点出せる対象は貴重です。
1エネ20点持ちたねポケモンを包括的に評価してみた工程とその結果を書いてみます。
#算数の時点で苦手な人が普段やらないようなことをふわっとやっているので突っ込みお待ちしております。

 


2.評価基準

 2-1.評価のための指標値設定

 以下項目から1エネ20点たねポケモンの評価を行うための指標値を設定してみます。

  a. ワザコスト無色(+10)
  エネの色を問わずワザを使用できるためプラス要素となります。
  ビリリダマ(第一弾)の「たいあたり」が無色1エネ10点、
  HP、逃げるコスト、弱点、進化先が同様のビリリダマ(R)の「スピードボール」が有色1エネ20点という相関性から、
  1エネ20点ワザを無色で使用できる対象は+10します。
  なお悪エネルギーを使用して打点を上げる利点については、
  ポケモンチェックでのダメージをマイナス要素とみて、ポイント加算はしない方針とします。

 

  b. ワザの効果[プラス](+10)
  プラスの要素となります。
  ズバット(化石)の「きゅうけつ」が草無エネ10点の与えたダメージ分ダメカン除去、
  HP、逃げるコスト、弱点、進化先が同様のズバット(R)の「かみつく」が草無エネ20点という相関性から、
  プラスの効果をもつ1エネ20点ワザを使用できる対象は+10します。

 

  c. ワザの効果[マイナス](-10)
  マイナスの要素となります。
  キャタピー(シート青)の「たいあたり」が無1エネ10点、
  HP、逃げるコスト、弱点、進化先が同様のキャタピー(neo2)の「ころころタックル」が無1エネ20点の反動10点という相関性から、
  マイナスの効果をもつ1エネ20点ワザを使用できる対象は-10します。

 

  d. HP(HP分加算)
  ワンキル評価目的で始めましたが、ワンキルできなかった後も考慮(サイドを回収されることや場の損失という視点)してみます。
  対象のHPの値を加算します。

 

  e.タイプが無色以外
  タイプにより弱点をつけることをプラス要素とします。
  オニスズメ(イントロ)とワンリキー(neo4)、マリル(イントロneo)の差異は、
  オニスズメはタイプ無色で逃げるコストがなし、他はタイプ無色以外で逃げるコストが1という相関性から、
  無色以外の対象は+10します。

 

  f. 特殊能力あり(+10)
  プラス要素となります。
  カスミのギャラドスの「はんこう」のようなマイナス要素をもつ特殊能力が対象にないため、
  特殊能力を持つ対象は+10します。

 

  g. 進化可(+10)
  進化によるメリットをプラス要素とします。
  進化できる対象は+10します。

 

  h. 逃げるコスト(-10*逃げるコスト数)
  マイナス要素となります。
  ケーシィ(第一弾)と(R)、ポニータ(シート緑)と(R)、マチスコラッタ(マチス)と(ジム拡張1)など、
  HP10増加に対して逃げるコストが1増える相関性から、
  逃げるコスト1ごとに-10します。

 

  i. 弱点なし(+10)
  プラス要素となります。
  ミニリュウ(第一弾)とニャース(イントロ)の差異は、
  ニャースはHPが10多い、弱点があるという相関性から(ニャースの2エネワザのほうは無視)、
  弱点のない対象は+10します。

 

  j. 抵抗力あり(+10)
  プラス要素となります。
  カラカラ(J)とイワーク(neo1)の差異は、
  イワークはHPが20多い、逃げるコストが1多い、抵抗力がないという相関性から(無1エネワザの効果は無視)、
  抵抗力のある対象は+10します。

  以上a~jの項目で設定したポイントの和を1エネ20点を出すポケモンの指標値としてみます。


 2-2.評価係数の設定

 2-1の指標値から評価を行うための係数を設定してみます。
 ワンキルされる対象確認を目的に始めたため、たねポケモン全体から弱点をつけるHP40以下のたねポケモンの割合(※)を使って評価をします。

 ※ポケモンのデッキ採用率を無視して、ただ弱点ごとのポケモンの数をかけているので、単純に値が高ければワンキル取りやすくなるというわけではありません。
  超弱点ポケモンをみるとアンノーン*26入ってたり、あとそもそも指標値にワザデメリットや自身のHPを加味していたり、トレーナーカードの影響は除外してますし。

 

 加えて対象タイプの抵抗力もちたねポケモンの割合も考慮に入れます。

 


3.評価

ワンキルを意識した1エネ20点ワザ持ちたねポケモンの評価を行います。

 

 

    ワザコスト無色 ワザの効果[プラス] ワザの効果[マイナス] タイプ無色以外 HP 特殊能力あり 進化可 逃げるコスト 弱点なし 抵抗力あり 指標値(x) 弱点をつけるHP40以下たね数(a) 抵抗力たねポケモン数(b) ワンキル意識したカード性能=
x*(1+(a/全たねポケモン数))*
(1-(b/全たねポケモン数))
                             
  エリカのマダツボミ(ジム拡張1) 10 0 -10 10 50 0 10 -10 0 0 60 20 5 61.68
  キャタピー(neo2) 10 0 -10 10 50 0 10 -10 0 0 60 20 5 61.68
  ハネッコ(neo2) 0 0 0 10 30 0 10 0 0 10 60 20 5 61.68
                             
  ヒトカゲ(R) 0 0 0 10 40 10 10 -10 0 0 60 33 0 63.75
  ポニータ(シート緑) 0 0 -10 10 40 0 10 0 0 0 50 33 0 53.13
  ブーバー(シート緑) 0 10 -10 10 60 0 0 -20 0 0 50 33 0 53.13
  ブーバー(イントロ) 0 0 0 10 50 0 0 -10 0 0 50 33 0 53.13
  タケシのロコン(タケシ) 0 0 0 10 40 0 10 -10 0 0 50 33 0 53.13
  カツラのヒトカゲ(カツラ) 0 0 -10 10 50 0 10 -10 0 0 50 33 0 53.13
  ヒノアラシ(neo1) 0 0 -10 10 50 0 10 -10 0 0 50 33 0 53.13
                             
  ヒトデマン(第一弾) 0 0 0 10 40 0 10 -10 0 0 50 9 0 50.85
  カスミのニョロモ(ジム拡張1) 0 0 -10 10 50 0 10 -10 0 0 50 9 0 50.85
  カスミのヒトデマン(カスミ) 0 10 0 10 40 0 10 -10 0 0 60 9 0 61.02
                             
  ビリリダマ(R) 0 0 0 10 40 0 10 -10 0 0 50 47 24 54.45
  R団のサンダー(ジム拡張2) 0 10 0 10 70 0 0 -20 10 10 90 47 24 93.56
  そらをとぶピカチュウ(ana) 0 0 -10 10 40 0 0 -10 10 10 50 47 24 51.98
                             
  ナツメのケーシィ(ジム拡張2) 0 0 -10 10 40 0 10 0 0 0 50 56 86 46.30
                             
  ワンリキー(第一弾) 0 0 0 10 50 0 10 -10 0 0 60 40 74 55.50
  エビワラー(第一弾) 0 0 0 10 70 0 0 -20 0 0 60 40 74 55.50
  エビワラー(シート赤) 0 10 0 10 50 0 0 -20 0 0 50 40 74 46.25
  イシツブテ(neo3) 0 0 0 10 40 0 10 -10 0 0 50 40 74 46.25
                             
  コラッタ(第一弾) 10 0 0 0 30 0 10 0 0 10 60 0 0 60.00
  マチスオニスズメ(マチス) 10 0 0 0 30 0 10 0 0 10 60 0 0 60.00
  イーブイ(ファンクラブ) 10 0 0 0 30 10 10 0 0 10 70 0 0 70.00

 

 


見ての通りR団サンダーがやはり頭一つ抜きんでていることが分かります。
1エネ20点持ちでは最高のHP、弱点なし抵抗力あり、ワザもメリットありと納得の結果です。
プラスパワー多投で戦略が広がりそうです。
「エレクトロバーン」も見込んで勿論ディフェンダー4積みで。
次点でイーブイ(ファンクラブ)。
逃げ0、抵抗力持ちで特殊能力が優秀というところがHPの低さを跳ねのけよい値がでています。
弱点こそつけませんが、悪エネで加点できることもワンキルという面で評価できます。

これを踏まえて殿堂について考えます。
R団サンダーの殿堂入りは評価結果の数値からも納得の結果です。
反対にエビワラー(第一弾)はR団サンダーと並ぶHPですが今一歩及ばずという数値でした。
黎明期に猛威を振るいすぎた結果当時の殿堂は強めに設定されておりましたが、
新殿堂では★1、杉並や高槻殿堂ではなしと評価されており、数値上からも見て取れます。
弱くはないのですが、逃げコスト重いのと数多い闘抵抗で止まるのがイケてないです。
イーブイ(ファンクラブ)については高槻殿堂で対象とされているところからも、
性能の高さは評価されております。
カスミのヒトデマンについては、カスミの評価を入れるとイーブイ(ファンクラブ)を超しますので、
殿堂ランク入りは理解できます。プラスパワー使いまわしの序盤の猛攻も独自の強みですし。
しかし単体で見ればヒトカゲ(R)に僅差で負ける数値であるため、
カスミに殿堂がついている杉並殿堂はしっくりきます。


最後に。


なんとなく始めた調査ですが、
ポケモンカードの持つ各要素から見たカード性能のデザインが前から気になっていたので、
1エネ20点持ちというカードに絞って指標値を出し、各殿堂に結び付けて評価結果を見られたのが面白かったです。
指標値にはトレーナーカードの要素(カスミのポケモンは特に)を加味する必要があると思いますが、まとまらなくなるので今回は一旦ここまでで終了です。

 


おしまい