Q卜部

ポケモンカード旧裏 研究と備忘録

【カード評価】ジャンボカード

通常のおよそ4倍程度のサイズを誇るジャンボカード。
当然デッキに入れて使用することはできませんが、
個性的なカードが多いのでもし実際のサイズのカードを用意してデッキに加えられたら新しい世界が広がることは間違いないです。
ということで旧裏ジャンボカードの評価と、
それぞれ殿堂ポイント(最大8点)を勝手に付けてみます。

 

f:id:decape:20200717155839j:plain

 

1.はじめに
ジャンボカードには規格外の強力な能力を持つものが見られます。
ジャンボカードを取り入れた環境のバランスを大きく歪ませないため、
殿堂ポイントを課す以外に現行のプリズムスターのように、
デッキに1枚かつトラッシュでなくロストゾーン送りのような独自ルールを設ける必要があるか検討が必要です。

 

2.評価

登場日付順にてジャンボカード全9枚の評価を行っていきます。

ピカチュウとプリンとピッピ(小学館「月刊コロコロコミック97年7月号」おまけジャンボカード)

 

f:id:decape:20200717160549p:plain

--
殿堂ポイント:★★★★★★★★
コメント:
開始早々ですがぶっ壊れジャンボカードです。
相手の控えポケモンを選んで自分の控えに移動させ、
以後自分のポケモンとして扱うことができるトンデモワザを持ちます。
アタッカーやデッキコンセプトの中核をなすポケモンを移動させると、
やられたほうは自身のリソースとして干渉できなくなるため、まともなゲームができなくなります。
本カードはワザコスト無色4エネ、HP60、にげる3と隙が大きいですが、
禁止級のワザを持つため殿堂ポイントは8を設定します。

カードの注意点です。
・たねポケモンの記載がない
⇒たねとして扱うことでよいと考えます。
・「こっちにおいでよ」のテキスト内に、対象に付いているカードも移動するか記載がない
⇒近い効果の「ジラルダン」は「選んだポケモンについているカードをトラッシュする」記載があるため、
 このワザはすべてのカードを移動するように判断できそうですが、裁定を決める必要があります。
・スリーブが異なる場合、参照不可領域で判別ができてしまう
⇒自身使用デッキと同様のスリーブに入れ替えることが望まれます。が、非常に面倒ですね。お相手のカードを扱うので下手なことせずそのまま使うのがよさそうです。
・リモート対戦では処理ができない
⇒本カードは使用不可とすべきです。

蛇足ですが、
分類および身長/体重が記載されている箇所には「ファンシーポケモン:かわいい」と独特のテキストがあり、
お遊び要素が感じられます。
あとイラストは西田あつこ氏。
氏の旧裏カードで知る限り最も凶悪です。
キュートなイラストとえげつない効果のギャップが味わい深い一枚です。

 

サンダーとフリーザーとファイヤー(小学館「月刊コロコロコミック97年10月号」おまけジャンボカード)

f:id:decape:20200717161950p:plain

--
殿堂ポイント:☆☆☆☆☆☆☆☆
コメント:
多色デッキにおける対鋼ラッキーへの解です。
マダツボミの塔下でも要塞を一撃で崩せることができます。
弱点なし、闘抵抗、たねポケモン、HP120、ワザ使用後に山へ戻ることで棒立ちとならない点が優秀。
高スペックのカードですが、逃げ3でワザが打ちづらいため汎用性が低く、
プリズムスタールール適用すれば延々壁されることもないので殿堂はなしでよいかなと考えます。
「ゆびをふる」など低コストでワザコピーされることが使用する上で懸念事項です。

カードの注意点です。
・たねポケモンの記載がない
⇒たねとして扱うことでよいと考えます。

蛇足、拡張パック「スカイレジェンド」のファイヤー&サンダー&フリーザーGXの起源(ですよね?)、このようなリメイク胸熱です。
分類箇所のテキストは「でんせつポケモン:かっこいい」。
かっこいい。

 

ミュウツーの逆襲(小学館「月刊コロコロコミック98年5月号」おまけジャンボカード)

 

f:id:decape:20200717162239p:plain

--
殿堂ポイント:★★★★★★★☆
コメント:
礼儀作法1枚で、手札増強と山札確認および圧縮とポケモンの展開ができる強すぎる特殊能力を持ちます。
複数の進化ラインを揃えに行ける、
進化ポケモンサーチ枠が自由になる、
手札増強からナツメの眼につなげられる、
縦引きで山札を掘りつくしリソースを最大限に使ってから不要札を戻す(アンノーンE、ギャンブラーなど)要素から、
デッキ構成をガラリと変えることができます。
フジろうじんで戻した対象を即座に展開のような動きもできるため、
序盤から終盤まで活躍できます。
この特殊能力は、にせオーキドで自分のみ効果を享受でき、山札圧縮からピン差しミニスカートへのタッチもできやすいので、
殿堂ポイントを高めに設定します。
ワザは2エネ払ってまでする効果ではないですが、
相手の手札に高殿堂ポケモンがいればそれを落として夜廃の消費を促すことは可能です。

カードの注意点です。
・たねポケモンの記載がない
⇒たねとして扱うことでよいと考えます。

蛇足、カード名の通り劇場版1作目のプロモーションとして誕生したカードです。名作ですね。
分類箇所のテキストは「いでんしポケモン:あやしい」。
形容詞が続きます。

 

ピカチュウのなつやすみ(小学館「月刊コロコロコミック98年6月号」おまけジャンボカード)

 

f:id:decape:20200717163516p:plain

--
殿堂ポイント:☆☆☆☆☆☆☆☆
コメント:
礼儀作法やポケモンマーチでなく、ワザでたねを複数用意することで差別化を考えますが、
雷エネルギーを2枚要求するため使いどころが難しいです。
作法減らしたわるクロライチュウにでも忍ばせましょうか。(ライチュウに進化できたらなぁ)

カードの注意点です。
・たねポケモンの記載がない
⇒たねとして扱うことでよいと考えます。

蛇足、分類箇所のテキストは「ポケモンのなつやすみ:たのしい」。
ただの感想になってきた。

 

ポケモン谷(小学館「別冊コロコロコミック99年8月号」おまけスペシャルジャンボカード)

f:id:decape:20200717163701p:plain

--
殿堂ポイント:☆☆☆☆☆☆☆☆
コメント:
HP上昇が+10になり対象がすべてになったR団アジト。
メタられている自アタッカーの確定数をずらしたり、
いかり系のワザの威力を高める運用を考えます。
あとはベイビィがHP40になると厄介。
他にはなにかの化石、ピッピ人形がHP20となると何か悪いことができそうです。(「ヒートプレート」が働いていても場に出せる)

 

ポケモン広場(小学館「月刊コロコロコミック98年10月号」おまけジャンボカード)

f:id:decape:20200717163923p:plain

--
殿堂ポイント:★★★★★★★★
コメント:
トレーナーカード版「アレルギーかふん」です。
以下の点からわるいラフレシアよりも脅威は増しているように思います。
・先1から恒久トレーナーロックを決めることができる
ポケモンの能力でないため、特殊能力ロックやバトル場呼び出しによる妨害を受けない
使用する側としては最序盤に張りたいためロケット団の実験を入れる余地は大いにあります。
張られた側としては、
・スタジアムを自引きする
・「おおあばれ」「つきくずす」「オールクリア」や「じくうへんかん」でスタジアムを割る
・ドローを行えるポケモンを採用する(ポルタ―ガイストを受ける場合身を切る覚悟で)しか選択肢がなくこのカードの存在でデッキを歪ませる要因になります。
使用する側がリサイクルや「じくうへんかん」で再利用を試みると危険なので、
プリズムスタールール適用は必至かと思われます。

森井ユカ氏の愛らしい造形とえげつない効果のギャップが味わい深い一枚です。

 

ジラルダン(小学館「月刊コロコロコミック99年8月号」おまけスペシャルジャンボカード)

 

f:id:decape:20200717164857p:plain

--
殿堂ポイント:★★☆☆☆☆☆☆
コメント:
「こっちにおいでよ」の対象をごく少数にした効果。
限定的な効果ですが、
例えばマルマインを付与した対象に決まるとリソース除去させる効果は絶大であるため殿堂ポイントを設定します。
効果について、一度対象ポケモンをトラッシュに置く処理がありますが、
ポケモンタワーはトラッシュから手札に加える効果なので、本カードの効果を無効にすることはできません。

カードの注意点です。
・「でんせつポケモン」の指定であるがウインディは対象として選ぶことはできない
⇒「フリーザー」「サンダー」「ファイヤー」のみです。「R団の」と冠するポケモンも対象外となります。
 (カードテキストの分類部分を参照するレアな効果だと一瞬見えたため、個人的に残念な効果)
・スリーブが異なる場合、参照不可領域で判別ができてしまう
⇒「こっちにおいでよ」同様、お相手のカードを扱うので下手なことせずそのまま使うのがよさそうです。
・リモート対戦では処理ができない
⇒使用不可とすべきです。

蛇足、ルギア爆誕に登場するコレクターです。
デッキにルギアと古代ミュウを入れると芸術点があがります。

 

結晶塔のエンテイ(小学館「月刊コロコロコミック2000年8月号」おまけジャンボカード)

f:id:decape:20200717165440p:plain

--
殿堂ポイント:★★★★★★☆☆
コメント:
特殊能力について、
GXワザのように対戦中に1回の使用権とはいえ、
対戦中にサイドボードから相手に対して有効な一枚をピックできる効果は強力です。
殿堂ポイント2点分の範囲で選んで持ってこれると面白いので6点設定をしてみます。
あとワザにも注目。初見ならカツラのクイズその3はほぼ決まると思います。

カードの注意点です。
・スリーブが異なる場合、参照不可領域に対象が存在すると判別できる
⇒使用デッキのスリーブを1枚余分に用意しておく必要があります。
・デッキ内で5枚目のカードとなる対象が選択できるか
⇒裁定を決める必要があります。
・テキストの「ポケモンカード」がすべてのポケモンカードなのか「ベイビィ、たね、進化ポケモン」を差すのか
⇒裁定を決める必要があります。
・特殊能力使用後デッキが61枚になる
⇒対戦後カードを抜かないと次戦でジャッジキル発動します。忘れずに抜きましょう。

蛇足、分類箇所のテキストは「エンテイvsリザードン:あついたたかい」。
未視聴なのでどんな熱い戦いなのか確認しておきます。

 

ピチューとピカチュウ(小学館「別冊コロコロコミック2000年8月号」おまけジャンボカード)

 

f:id:decape:20200717165823p:plain

--
殿堂ポイント:★☆☆☆☆☆☆☆
コメント:
名前にピカチュウが入っていますが、なんとピカチュウに進化できるベイビィポケモンです。
ベイビィポケモン唯一の無色以外を要求するワザ持ちであり、汎用性には欠けます。
しかし雷デッキにおいてはピチュー(イントロneo)の上位互換となります。
例えばスライにて「らいげき」のプラスパワー温存をできるようにダメをばらまくような使い方をしたいです。
ベイビィかつワザが優秀な点から殿堂ポイントは1点を設定します。

蛇足、分類箇所のテキストは「ピチューのきょうだい:げんきいっぱい」。
ここのテキストはすべて「い」で終わっていましたね。

 

3.おわりに
既存のカードプールにはない独特なものばかりで、取り込んだ場合の構築の変化が良くも悪くも大きくありそうですね。
使用する前に殿堂ポイント、独自ルールといくつかの裁定を決める必要がありますが、ジャンボカードありレギュレーションがあっても楽しめそうです。

 


おしまい