Q卜部

ポケモンカード旧裏 研究と備忘録

エネルギーカードをあじわう④

4.特殊エネルギーカードの取り扱い

カード自体に独自の効果を持つ特殊エネルギーカード。
特殊エネルギーカードを使うにあたり、注意すべき事柄や利用例を確認します。

 

4-1 デッキに入れられる枚数

ラクルエネルギー(*)を除き、4枚までとなります。
* ミラクルエネルギーは1枚

 


4-2 特殊エネルギーカードの移動

特殊エネルギーカードはサーチもトラッシュからの回収も基本エネルギーカードと比べるとできる手段が少ないです。
各場所から場所へ特殊エネルギーカードを任意に移動させる手段にはどのようなものがあるか、確認します。

  [移動先]      
  山札 手札 自分の場 トラッシュ(*)
山札 「みらいよち」 「フラッシュサーチ」 - カスミのいかり
  (新)ポケモン図鑑 パソコン通信    
  フラッシュ カスミのいかり    
    ロケット団の実験    

 * 「おたけび」、「おおあばれ」、「やまくずし」など、強制的にトラッシュされる効果は除外

  [移動先]      
  山札 手札 自分の場 トラッシュ
自分の場 「はんこう」 「スターブーメラン」 エナジートランス」(*1)

エネルギーカード
コスト要求効果

  「ずらかる」 「ようせいのきせき」 エナジーボム」  
  「つれさる」 「ぱっときえる」 エナジーチャージ」(*1)  
  「くもがくれガス」 エネループ」(*1) 「デンキとばし」(*1)  
  「ひのとり」 「UNDO」 「ようぶんきゅうしゅう」(*1)  
  「でんれい」 「バブルジャンプ」 「バトンタッチ」  
  「はしりさる」 スーパーポケモン回収 「でんじりょく」(*3)  
  「ときわたり」   「バブルジャンプ」  
  「やまにかえす」      
  セキチクシティジム(*2)      

*1 張られているエネルギーカードが、すべてのタイプを持つエネルギーである場合
 例)場にあるレインボーエネルギーをフシギバナ(第一弾)で付け替える
 例)ナツメのケーシィ(ジム拡張2)に変身しているメタモンに悪エネルギーカードをつけて「エネループ」し、悪エネルギーカードを手札に戻す
*2 キョウのポケモンのみ
*3 コイル、レアコイル、わるいレアコイルのみ

  [移動先]      
  山札 手札 自分の場 トラッシュ
手札 (*) 「てじな」 - 手張り 手札コスト要求効果
  「ラッキーたまご」      
  「トランスポート」      
  メンテナンス      
  エリカのお付き      
  クルミ      
  エネルギー増幅装置      

* 「ピピピ」やナツメの眼など手札を入れ替える手段およびとりかえっこプリーズ!は除外

  [移動先]      
  山札(*) 手札 自分の場 トラッシュ
トラッシュ 「もちさる」 エナジーへんかん」 「エネルギーきゅうしゅう」 -
  リサイクル エナジーさいせい」    
  エネルギーチャージ      

* トラッシュ交換はトラッシュと山札を入れ替える手段であり除外


蛇足ですが、相手の特殊エネルギーカードを移動させる手段は多少あります(*)が割愛します。
* 「エナジーサイクル」(バトル場⇒場)、怪電波マシーン(バトル場⇒手札)、「わるいいたずら」(トラッシュ⇒山札)


 

4-3 特殊エネルギーを参照するワザと特殊能力

特殊エネルギーカードに対して影響するワザや特殊能力を持つ対象3種を挙げます。
特殊エネルギーカードが使われやすい環境で価値が上がるカードです。

ムチュール(neo3)「サイコキッス」
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【ワザ】

コインを投げて「おもて」なら、相手の場のポケモンについている「特殊エネルギーカード」を1枚選び、相手の山札にもどす。その後、その山札をよく切る。
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各殿堂において、殿堂ポイントを使わないベイビィとしてワザ抜きに役割のあるカードです。
取り上げたワザは、サーチしづらい特殊エネルギーカードを戻せるため、序盤での利用やハンデスとの相性がよいです。
また、エネエネによりエネルギーカードとなった対象を戻せると強いです。
コインが絡みますが、戻したい対象をベンチに引かして鈍重なポケモンを引き出せば比較的安心してワザが打てます。
その間に自身の場を整えることができます。
受ける側としては、エネエネのエネルギーカードが場にあるときは、相手より速攻が決まっている状況である場合が多いので、
まずは相手のメインを落としつつ、該当エネルギーカードを戻された場合のケア(基本エネ手張り)をしておくとよいと考えます。


・やさしいゴルダック(neo4)「コアブラスト」
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【ワザ】
超無無 30+
相手についている「特殊エネルギーカード」の枚数×20のダメージを追加する。
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相手のエネルギーカード参照系のワザより条件がきついため、与えるダメージの量が20になっています。
複数枚特殊エネルギーカードをつける前提でのアタッカーや、
HPが80であることと弱点も相まってエネエネ鋼ウインディには強く出られます。
超デッキに辛い相手であるヤミカラス(neo1)の解決策にもなれます。
また、色拘束が薄いので、「ばける」での奇襲も面白いかもしれません。
無色2個エネルギーカードとも相性はいいですが、超デッキに無色2個エネルギーカードが入りづらいため、要研究です。
受ける側としては、アタッカーの残HPを気にしながら必要な特殊エネルギーカードをつけるタイミングを計る必要があります。


・やさしいカイリュー(neo4)「きせきのかぜ」
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【特殊能力】
この力は、このカードがバトル場にいるかぎり、はたらく。おたがいの場の「特殊エネルギーカード」は、「無色」エネルギー1個ぶんの「エネルギーカード」になり、
持っている効果は、すべて消える。このカードが「ねむり・マヒ・こんらん」状態のとき、この力は、はたらかない。
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ベトベトンのいない特殊エネルギーカードを必要とするデッキを機能不全にさせる強力な特殊能力です。
例えば悪、鋼を要求するワザを持つポケモンをメインアタッカーとするデッキ、鋼ラッキーやひかるライチュウに対して優位に立てます。
この能力をアクティブに使うのであれば、悪エネルギーカードをつけたフォレトスが「こうそくスピン」を行い、
やさしいカイリューに入れ替わることで、悪エネルギーカードのデメリットを帳消しにする方法が挙げられます。
連続して攻撃できるよう、カイリュー(化石)とリサイクルエネルギーおよびドードリオ(J)を入れるなどの準備をしておきましょう。
受ける側としては、やさしいカイリューをベンチに引かせてサイドを取り切るか、ベトベトガスを使いまわして倒し切るか、
ミニリュウのうちに対処するか、特殊エネルギーカードに依存しないアタッカーを用意するかが必要と考えます。

 

特殊エネルギーカードを用いた強力なデッキへの対策は、
エネルギーリムーブが汎用性が高く採用されがちですが、
本項で紹介したような地味目のポケモンが活躍する場面も見られたら面白いと個人的に思います。

 

 

4-4 特殊エネルギーカードの活用について

特殊エネルギーカードを活用できるポケモンの一例を取り上げます。

メタモン(化石、拡張赤)【無色2個エネルギー/リサイクルエネルギー】
変身しエネルギーカードがすべての色(タイプ)を持つ状態とすることで、
有効に使える特殊エネルギーカードがあります。
一つ目は、無色2個エネルギー。
これ一枚ですべての色を持つ2つのエネルギーとなるため、
場にでてすぐ有色2エネワザの強襲が行えます。
無色2個エネルギーを2枚で、有色4エネワザも使えます。
二つ目は、リサイクルエネルギー。
有色ワザコストを満たしつつ、リサイクルエネルギーをトラッシュ対象にできます。
例えば、ヘルガー(neo3)「ダークフレイム」、ヤドン(化石)「ゴミあさり」などを
リサイクルエネルギーで対応できます。


・ひかるライチュウマルマイン(第一弾)/レインボーエネルギー】
エネエネ=水、レインボーエネルギー*2とすることで驚異的な確定ベンチダメージを出せます。
ベンチ育成をさせない状況となるため、速攻で完成するとリカバリを許さず押し切ることができます。


・わるいハッサム【悪/鋼エネルギーカード】
旧裏カードプールの中で唯一、悪/鋼エネルギーカードのデメリットを受けずに使用できます。
要塞化かつ打点アップしたわるいハッサムは脅威です。


・やさしいマリルリ【きずぐすり/なんでもなおし配合エネルギー】
スリープ(ロケット団)「えんかくさいみん」と組み合わせると、
やさしいマリルリの生存率をあげる⇒ワザ試行回数増やせる⇒なんでもなおし配合エネルギーを使いまわせるということができます。
きずぐすり配合エネルギーは確定数をずらしてワザの試行回数を稼ぐ役割を持ちます。

カスミのヒトデマンと違いHPが80ありますので、
きぜつしてエネルギーカードをロスする場面は少ないです。
またワザの色拘束が薄いこともマッチしております。

 

以上書き連ねてきた通り、個性的な特殊エネルギーカードたちは扱いが難しい一面はありますが、
エネルギーカードという立ち位置からゲームをとても楽しくする要素を持っております。
なのでこれを機に特殊エネルギーカード(ミラクルエネルギーとか)の研究はいかがでしょうか。
奇抜で強力な戦術が発見されれば、これほどうれしいことはありません。